このアルバムを初めて集められる皆様、そして昨年より引き続き御継続の皆様、御予約を頂きまして大変ありがとうございます。 この「摺物第4アルバム」に予定している一連の作品のことを思うと、気持ちがわくわくしてきます。このシリーズを2年間続けてきた経験から、仕事の進め方にも型が定まってきました。絵を選び、許可を得て写真のネガを入手したところで彫りと摺りに入る、というふうにです。この循環は、休みなく続いていき....。 このアルバムもこれまでの2セットと同じ要領で、作家や季節の入り交じった内容となります。以下に、今まで通り保存と鑑賞の方法を御説明しておきます。見過ごしてしまうには惜しい、大切な内容です! 版画の見方 もちろん、天井からの明かりでも十分お楽しみ頂けるのですが、水平に差し込む光の下ですと、美しさがより際立ってまいります。低めのテーブルの上に版画を置いてください。それから、部屋の明かりを消し、できれば障子から差し込む柔らかな光だけで版画を御覧ください。バレンの力で浮き出た紙の起伏がくっきりと現れて、決して平面的な絵ではないことが分かります。きれいですよ、ぜひお試しください! 版画の保存 版画の表面にはできるだけ触れないようにしてください。手の油が、染みや汚れの原因となります。取り扱いに気をつけて傷みを最小限することで、作品を楽しみながらも、かなり長期に渡って版画の美しさを保つことができます。また、版画は中性紙に包装してありますので、挟んだままで保存されてかまいません。でも、年に一度、できれば秋か冬に、風を通して湿気を取り除かれる事をお勧めします。 私の作品の御予約、ここに重ねて御礼申し上げます。お送りする作品は、皆様のお手元で、きっと楽しんで頂ける事と自信を持っております。
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