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December 2006 - Status Update ... in China

この企画を始めた時点で、掛軸として表装する事は頭に入っていました。専門業者が国内にたくさんある事はもちろん承知していましたが、私は遥か遠くの中国に道を求めたのです。

主な理由のひとつは、最近の表装工房が接着剤や大型のプレス機械を使うようになっているからです。私としては、のりを用いて自然乾燥するという、伝統方式で表装してほしかったのです。でも、国内でそれを頼むと、ちょっと手の届かない価格になってしまいます。そんな訳で、最初の何枚かができあがると、貞子さんと一緒に飛行機に飛び乗り、納得のいく仕事をする職人を求めて中国に向いました。

到着当初はつまずきだらけでしたが、忍耐がうまく幸運を包み込んだかのように、やっと家族運営の表装工房を見つけることができました。上海から特急で一時間程のところにある蘇州から、ちょっと離れたところにある村です。ここにある写真は、表装職人の王建方さんに作品の状態を調べてもらい、相談をしているところです。私達は、彼が表装した商品をたくさん見てその技術を高く評価し、彼にお願いすることにしました。