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February 27, 2006

私は、「掛軸」の企画を考えているときから、普通の摺台では仕事ができないだろうということが分っていました。座った状態でこの大きさの紙を扱うのは難しいのです。そこで、いつも作業をする場所とは反対となる壁側に、立って摺仕事のできる台を別に作りました。

おもちゃ作りの仕事をしていた時に使っていた、折りたたみ式の作業台は、一部を保存してあったので、地下にある物置から取り出して仕事場の背に当たる部分の壁に取り付けました。折り畳んである足を立てると、とても頑丈です。(写真にあるように、地下の仕事場はまだ出来上がっていないので、断熱材が丸見えです!)

版木を固定するジグは、この作業台の上に置きますが、摺る紙を置く場所が必要です。普通ならば、版木の向こう側に重ねられるのですが、今回は版が大きいので、狭くて置けません。それで解決策として、摺台の上に吊り棚を作る事にしました。棚板に木釘を4本埋め込み(写真)、それを壁に空けた穴にはめ込みます。そして、蝶番を付けた三角形の支えを開いて安定させました。

ジグを作業台にボルトで固定し、その上に紙置き棚を設置すれば、摺台はほぼ完成です。

こんど都心に出かける時には、秋葉原で壁に取り付ける照明具を購入するつもりです。いつもは、窓からの自然光のもとで仕事をしているのですが、今回の企画ではそれができないからです。