デービッド・ブルが発行している季刊誌「百人一緒」に掲載された記事です。

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拡張空間

我が家の最下階にある工房の写真です。

ご覧になってお分かりのように、かなり窮屈になってきました。この狭い空間に、摺りの「持ち場」が3ヵ所と版画を包装したり紙を切ったりする作業台、加えて絵の具や用具を収納する大きな戸棚もあります。にもかかわらず、部屋の内装は完成にほど遠い状態です。天井の断熱材は剥き出しですし、ベニヤ板のままの床も見えます。

でも、写真にアコーディオンドアーがあることにお気づきですか?この反対側をちょっと覗いてみましょう!

見て下さい!使われていない空っぽの広い空間が、忙しく仕事をする人達で一杯になるのを待ちかねています。こんなことがあり得るでしょうか?一体この空間は何でしょう?

答えは簡単です。私の家を地上の道路に立って見ると、「独立している一軒家」のようですが、地下2階までの基礎は2件隣まで一体化しているのです。私のすぐ隣の石田家では、地下部分をまったく使用していません。その訳は、以前私の工房の様子をご説明したように、かなり慎重な断熱処理をしないと冬の冷え込みが強烈だからです。

そこで数ヵ月前、石田さんのご主人に地下2階部分を借りて、私の工房を拡張したい旨を話すと、快く同意してくれました。手頃な価格での賃貸約束が成立するとすぐに、李さんが2件を隔てていたブロック部分を重いハンマーでぶち抜いてくれました。

この記事を書いている現在、その部屋はまだ手つかずの状態ですが、みなさんが次回のニュースレターをお読みになる頃には、工事が始まっていることでしょう。最初はとりあえず、摺り用の持ち場を2ヵ所と、職員が集まって会議(食事も)のできる大きなテーブルをひとつ、それとコートなどの収納場所を作る予定です。

でも考えてみると、コート掛けなど要りませんね。12月までに断熱材が入らなければ、コートを脱ぐ人などいないでしょうから!

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