デービッド・ブルが発行している季刊誌「百人一緒」に掲載された記事です。

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スタジオ便り

上の写真は、4年前の2004年の夏号に掲載したもので、このように書きました。「今年の冬はずっと快適に過ごせそうです。東京に18年間住んで、やっと凍えずに座っていられる部屋を1つ持てることになるんです!」

とんでもない見込み違いでした!床と4面の壁は断熱済みでしたが、4年間が過ぎても、次の段階 ― 天井の断熱 ― が終わっていないとは!計6面のうちの5面だけが断熱されている状態なので、冬になれば来る日も来る日も、部屋は凍えるほどの寒さのままでした。では先の作業をするのに、何故それほど時間がかかっているのでしょう。

その理由のひとつは、もちろん、版画制作に時間が取られて遣繰りができないからですが、これだけが要因とは思えません。もっと根底にある理由は、私の行き過ぎた完璧主義です。この部屋は、これから先何年も使い続けるので、きちんと作りたかったために、次の工程のための一番いい方法を模索して、なかなか決断ができなかったのです。ああしようか、こうしようか、あるいは、この材料がいいか、あの材料がいいかと迷い続けて、遂には何もできなかったのです。

それでもやっと、作品をひとつ作り終えてカナダへ行くまで自由な時間ができた時に、この優柔不断にはもう言い訳ができないと判断して、やっと実行に移すことにしました。それが一番いい方法かどうかはさておいて、断熱材の入れ方を決め、必要な材料を買い足して作業を再開しました。旅行前の1週間に全部を終えることはできませんでしたが、やっかいな部分はやり終えて、残りは楽にできそうです。「とにかく継続」という気分を維持できさえすれば、この冬は暖かい部屋になることでしょう。

作業の継続を躊躇していた要因として、コンクリートの天井に枠材を固定するために、仰向けになってネジをドリルで打ち込む工程があったのです。幸い、近所に建築関連の仕事をしている人がいて、その人がコンクリートに使える、とても強力な接着剤のあることを教えてくれました。

この写真が現在の状態です。枠材はしっかりと所定の位置に接着されていて、試しに一か所だけ断熱材をはめ込んであります。あとは、残りの空間を埋めてから、その上を防湿布でぴったり覆い、最後に板を張ればよいのです。

さて、この「物語」の次がいつ完了するか、どなたか賭けてみますか?

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