デービッド・ブルが発行している季刊誌「百人一緒」に掲載された記事です。

ここに、バックナンバーがすべて集めてありますので、号数あるいはテーマ別分類から、選んでお読みください。

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ニュース・アラカルト

いろいろな話題を、断片的に寄せ集めてみました。

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展示会会場が、新宿高野ギャラリーから有楽町の交通会館に移転したのは、もう皆さんご存知の通りです。年度の変わりは4月であることから、高野ギャラリーの完全閉鎖は3月末日となっていました。

私達はその最終日に、長年ここのマネージャーをしておられた天野さんに、お別れと次なる職務へのお祝いを述べるために、彼を訪ねました。その折、不要になった家具を頂戴することも予定していました。行ってみると、展示台とテーブルとスツールは処分する予定とのこと。私達が使えるのなら何よりと、天野さんは喜んで全部をくださいました。

そういったいきさつなので、長年私の展示会にいらしている方達は、来年の会場でちょっとしたデジャブー(どこかで見た事のあるような感覚)を感じるかも知れませんよ。コーヒーのある休息場には見慣れたテーブルとスツールがあり、花台も...。少なくとも私達は、かなりくつろいだ気分になれることでしょう。天野さん、ありがとうございました。

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ここ青梅に移ってからもう4年になり、年間を通じて、窓から眺める野生動物について、随分といろいろな発見をしました。(動物が通行するのはたいてい夜なので、目にすることはあまりなく、茂みがざわつく音を耳にするだけなのですが...)。近くにはタヌキの家族が住み、大きくて太い蛇が川を泳いでいたり、沢ガニなどの小さな生き物がたくさんいます。ある早朝には、地下の作業場に降りて行く時、キツネが飛び跳ねるのを見た事もあります。そして先日は、今までで最高の経験をしました。いつものように、地下へ向かう階段を降りていくと、私の足音が何物かを驚かしたようなのです。(新鮮な空気を入れるために、外へ通じるドアーを開けておきました)部屋に入ると、黄褐色の何かが飛び上がって、ドアーから出て行ったのです。行ってみると、ニホンザルが近くの枝にぶら下がってこちらを見つめているではありませんか!ワーオ、裏庭にニホンザルがいるんだ!

あいにく、写真に撮ることはできませんでしたが、午後になってから、そのサルが仕事場の周りを動き回った形跡を見つけました。窓の一面に、足跡がたくさん付いていたからです。どうやら、しっかりした網戸を取り付けた方がいいようですね、版画にサルの足跡が付いたら一大事ですから!

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作業場といえば、ここ半年ほどの間、工事はほとんど(まったく)進展していません。でも冬を経験すると、昨年の夏に取り付けた断熱材の効果が目に見えてはっきりしました。貞子さんが、小さな電気温風器を買ってくれたのですが、真冬でさえも、これだけで凌ぐことができたのです。

来年の冬が来るまでに天井も断熱すれば(することを期待)、家中で唯一のポカポカルームになることでしょう!

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私の娘達について、最後にお知らせをしたのはいつだったか、覚えておられますか。あまり以前のことなので、私は覚えていません。もう長い事会っていないのです。ふたり共、自分たちの事で忙しいからです。日実は22才で、カリブ海のクルーズ船での仕事を楽しんでいます。7〜8ヶ月集中して働き、2ヶ月ほど休暇を取ってから次のコースに出ます。彼女は、この仕事を始めて間もない頃にある若者と出会い、以後ふたりはいつも同じ船に乗れるよう計画を立てているようです!

富実はつい最近20才になりましたから、ふたり共、カナダと日本のどちらの国でも法的に成人となったわけです。富実は、働くことを選んだ姉とは違って、本と取組む方を選びました。もうすぐ大学2年生を終えるところです。私達家族は、時々こんな冗談を言うのです。富実は、ブル家で最も高学歴を身につけた人になったと。まだまだ勉強を続ける事は確実でしょう。彼女は、私よりもずっと勉強をしていますが、余暇の方でも私を抜いています。週末はたいてい、友達とスノーボードをしているのですから。

こんど彼女達に会えるのは、一体いつのことやら分かりませんが、ふたり共健康で、それぞれの活動に専念し、楽しく過ごしているのですから、私としては安心しています。

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