2年ほど前にテレビのクイズショーに出たことがありました。プロデュサーが電話を下さった時には少しおどろきました。というのは私の日本語はそのような番組に加わるには十分ではありませんでしたので、しかしそれは、パネルメンバーとしてではなく、クイズのトピック提供の為でした。伝統的版画製作には普通の人にはちょっと不思議に思われるようなことがあり、パネルメンバーをためしたり、困らせるのが目的でした。
そのプロデュサーはどんなことに、興味をもったでしょうか。そうですね。そのことは直接話すよりは、この『百人一緒』で私達でクイズをやってみた方がいいのではないかと思いました。そこで版画製作の仕事や私の使う材料について10の質問を用意してみました。やさしいのも難しいのもあります。
あなたの時間を無駄にしないようにちょっとした賞を考えています。応募は次のニューズレターが出るまでです。少くともいくつかの答があたっていれば、最近私が作ったレターペーパーを送ります。答えをハガキ、又は次の支払の時に郵便振り込み用紙のメモ欄に書いてお送り下さい。楽しく答えを考えて下さい。松崎さんにアドバイスの電話をかけるのはフェアーじゃないですからね!
- ほとんどの顔料は水に溶けますが、いくつかは溶けません(藍、紅、朱)。溶かすのに私は何を使うでしょう。
- 摺りの前に紙を十分に湿らせるのはどうしてでしょう。(二つの主な理由があります)
- 仕事場に椿油のボトルがあります。何の為に使いますか。
- 竹の皮が版画製作に用いられることはご存知ですよね。どのような用途があるか。三つあげて下さい。
- ほとんどの伝統版画の摺り師は、黄色の顔料「石黄」を使います。私は全然使いません。どうしてでしょう。
- 三味線糸(第三番が最適)は、何の為に使われますか。
- 摺りの時に何を最初に摺りますか。墨ですか。色ですか。
- 鮫の皮は何に使われますか。
- 彫り用の刃の現代の呼び名は彫刻刃ですが、年配の彫り師の方々は違った名称を用います。それは何でしょう。
- 仕事場に私は細長いなめらかな黒い石を置いています。その石は私の手の中にちょうど入ります。この石は何に使われますか。
難しすぎると思われっても落胆しないで下さい。もちろん全部の答えは次のニューズレターに載せますが、その時までどうぞ待たないで、試してみて下さい待っています。
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