デービッド・ブルが発行している季刊誌「百人一緒」に掲載された記事です。

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10人組の歌人のマーチ ...

私の版画を集めてくださっている多くの方々にどんな順番に作っているのか、又 何故伝統的な百人一首の順番を変えたのかと聞かれます。 私は伝統的に一番である天智天皇から始めて順徳院で後るつもりですが、その間は ...?

伝統的百人一首の順番は基本的に年代順で 600年半ばから1200年の初期まで 6世紀にわたっています。 この順番は、百人一首が完成した時(1200年代)からなのか、又はそれ以後なのかはわかりませんが、今ではその順番は確固たるものです。 しかし、残念なことに、私の計画からするとおもしろくありません。 たとえば、56番から62番までは女性歌人が続き、他の部分では、 3人の僧侶が続いております。又 8人の天皇のうち二人は始めに、他の二人は終りにきています。 この企画を計画していた時、 7人の女性歌人を 7ヶ月つづけてお客さんに送るという考えはばかげていると思いました。

そこで、私は百人一首を調べてみました。 21人の女性歌人と79人の男性、細かく分けて 20人の女官、8人の天皇(一人は女性)、13人の僧侶、59人のいろいろな男性(参議、天皇の大臣、他)だとわかりました。 100人の歌人を10のグループに分け、バランスよく魅力的にし、各10枚のセットをその年の版画製作にしようと決めました。 各版画の小さなコピーを作り、床に広げて仕事にかかりました。 そしてそれは、うまくおさまりました。 20の女官を二人づつ各セットに入れました。春章は、11人を立ち姿に、 9人を座り姿に描いたので、興をそそるように分けるのは容易でした。 各セットに僧侶を一人入れました。  8セットに天皇が入り、残りの 2セットに僧侶が二人づつはいりました。 おもしろいことに、59人の男性(残りの僧侶も含めて60人)は又 バランスよく30人が座わり、30人が立っていました。

バランスのよいセットにし、基本的に男性、女性、立っているの、座っているのに加えていろいろなポイントを研究してパズルを解くのは、おもしろかったです。 左を向き、右を向き、明るい色、暗い色の着物、いろいろな季節の色、幸福な表情や悲しみの表情、同じような着物のもようを避けること、又、それぞれの雰囲気(愛、孤独、季節、等)の歌を含めるようにしました。全部をバランスよくするのは不可能ですが、わりあいとおもしろい10枚づつのセットが出来ました。 その結果には、わりと満足しています。 この10セットのサンプルを仕事場に置いています。

そこで、私の仕事は平成10年(1998)の終り頃まで、完全に準備されています。 あなたの一番好きな歌人を次に作るという要求に応えられなってごめんなさい。 (最近一人の女性にたのまれましたが)、しかししんぼう強く待っていてくださるとおそかれ早かれ作ります。 さいわいなことに、 1年は12ヶ月ですが、10枚の版画だけ作りますので、何か不測の出来事が生じた場会にそれを処理する余裕があります。一方、すべてうまくいった場会には休暇がとれます。

百人一首を作るのにまだあきないかという質問に対しては、単に笑わざるを得ません。 毎月が新しい挑戦で、毎回進歩していると感じられるかぎりは興味を失ってしまうことなどありえません。  100枚仕上った時には、私自身を職人と呼べるレベルに達したいと思います。

私は、1998年の12月に大きなパーテイ開きあなた方全部を招待するのを夢みています。 その時までどうぞ版画を楽しんで、コメントや批判を送って下さい。 そして近くにいらした時はどうぞおより下さい。

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