シリーズの紹介

Dave「摺物アルバム」を5年間続けてきた時、ちょっと気分を変えて別の事をする時期が来たと思いました。今までのアルバムで、思う所を全て網羅したなどという意味ではありませんから、いつかは再びこのシリーズに戻るでしょうが、ちょっとは休みを入れても良いと思ったのです。収集家の皆様にとっても、制作者の側にとっても!

新企画のテーマを決めるのは、比較的簡単でした。日本の収集家達から、「美人画をもっと」という声が多かったからですが、希望が多いので決めたというのではなく、私自身も興味があったからです。そしてテーマは、今年の企画について様々に思いを巡らしているうちに、浮かび上がってきました。

ひとたび全体の構想(題と予定)が決まると、次ぎには用いる4枚の絵を選ばなくてはなりません。選択の幅は膨大ですが、脈絡もなく選ぶのではなく、いくつかの条件を満たすようにしました。

  •  四季毎にふさわしい作品である事
  •  4枚が調和してひとつのまとまりを作る事
  •  制作面で、私が挑戦しなくてはならない要素のある事
  •  手に終えない程難しい作品ではない事
  •  収集家になる方達に魅力的である事
  •  経済と時間の面で、制作が可能である事
  •  歴史的に連続性のある事

こんなに条件を付けてしまえば、なかなか作品が見付かるものではありません。でもやっと、全ての要素を満たす4枚を探し出すことができました。最初の作品(前もって御知らせするのはこれだけです)は、八島岳亭の作で、私の摺物アルバムには何度も加わっています。作られたのは江戸の中期ですが、平安時代の貴族の女性を画いていて、このアルバムの春になります。

残りの3枚は、時代の順に進行し:

  •  夏:江戸時代
  •  秋:明治時代

...そして冬に来るのは...きっと想像できますね。

このシリーズは2004年を通じて、たくさんの予約がありましたが、まだ幾分の在庫があります。 興味をお持ちの方は、ここからリンクしているページをご覧ください。予約に関する説明がございます。

私の作品に興味を持ってくださり、とても嬉しく存じます。ありがとうございました。

デービッド

せせらぎスタジオ
青梅・東京