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『百人一首版画シリーズ』とは

1775年、江戸文化の隆盛時、当時最も有名であった浮世絵師、勝川春章(しゅんしょう)の挿絵による百人一首が、江戸の版元によって出版されました。 描かれている歌人達の顔は、当時一般的であったお決まりの無表情と違い、ひとりひとりの人間性が感じられます。 これは、浮世絵として珍しいことなので、この本を初めて見た時はとても心を動かされました。 その後、浮世絵についていろいろと学ぶにつれ、春章の作品が芸術的にすばらしいものである事が分かったのです。 そしてついに私は、彼の作品を一枚ずつ復製する決心をしました。

版画はどのようにして作られているか

主に東京の研究図書館である東洋文庫所蔵の版本を参照して、当時とまったく同じ技法を用いて、デービッド自身が彫りと摺りを行なっています。各版画は、日本に残っている数少ない版木職人が製作した山桜の板に彫っています。 彫りが終わってから 100%こうぞの越前和紙に摺り、100枚の作品をバランスよく10枚ずつのセットにし、毎年 1セット10枚を作りました。

『百人一首版画シリーズ』とは − 100枚の版画セットで、それぞれが春章の原画の忠実な複製です。